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ホイール学②

7速の105リヤハブなんですけど、いつ頃の製品なのか?(FH-1055です)
手持ちの資料(シマノの1996年カタログ)では既に、8速になっています。
20年以上前のモノなのですね?
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フランジ・センター間の寸法を調べようと思ったのですが、カタログにその数値が記載
され始めたのが2001年からだったので、どちらにせよ役に立ちません。
ホイール学②_e0253769_12131291.jpgホイール学②_e0253769_12134435.jpg

インターネットで調べたところhttps://leonard.io/edd/hub/557-shimano-105sc-fh-1055-7s-rearに記載してありました。
フリー側・・・20.7mm
反フリー側・・・37.3mmでした。

比率でいうと、「フリー側」はフランジ全体に対し・・・20.7÷(20.7+37.3)=約35.7%
126mmのオーバーロックナット寸法を130mmへモディファイすることによって机上計算では
(20.7+2)÷(20.7+37.3)=約39.1%になるのです。


もし135mmへモディファイしたならば・・・(20.7+4.5)÷(20.7+37.3)=約43.4%になり
オチョコ量」はゼロに近づくのです。
(50%になると、オチョコ量はゼロになります。)



ちなみに現行のデュラエースのリヤアブ(FH-9000)のフランジ・センター間は
フリー側・・・18.7mm
反フリー側・・・38.2mmなので
18.7÷(18.7+38.2)=約32.9%なのです。

しかしながら、FH-9000はオチョコ量を減らす為に、フランジ全幅を減らして
実質的な、反フリー側のフランジ・センター間を減らしているのです。
FH-7900のフランジ全幅は58mm
FH-9000のフランジ全幅は56.9(18.7+38.2)mmなのです。
仮にFH-9000のフランジ全幅がFH-7900と同じ58mmであれば
18.7÷58mm=約32.2%になります。

比率(%)で比較するから分かりにくいところもあるので~実際はフリー側の
フランジ・センター間の寸法が一番重要になるのです。
FH-9000・・・18.7mm
FH-7900・・・21.1mm
FH-1055・・・20.7mm(126mm)
FH-1055・・・22.7mm(130mm)
FH-1055・・・25.2mm(135mm)

これを比較するとFH-7900とFH-1055の差が0.4mmしかないと気が付きますね?
これはスプロケットの枚数を増やす為に7速に比べ10速のトップギヤの位置が、より外側に
位置しているからなのです。(チェーンが薄くなったから出来ることなんですけどね)
その差はハッキリとは分かりませんが、FH-1055のトップギヤの位置を10速や11速と同じに
できればフランジ・センター間の寸法は増えてオチョコ量が減るはずです。
                  
この部分に関しましては、次回以降に記述させて頂きます。



さて、ここからがこの実験の本質なのです。
実は「7S」フリー本体には、いくら11速スプロッケトでも10枚を
嵌め込むことはできないのです。

それではなぜホイール学①で嵌っていたのかというと、画像の通りスパイダーアームを0.5mm削っているのです。
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こんなことしたらローギヤにした時にリヤディレイラーのガイドプレートがスポークに当たってしまう
のではないかと考えるでしょう?????

しかしながら、「オチョコ量」を減らすことによって「フリー側」のスポークの張り出し角度が寝て
ガイドプレートとスポークのクリアランスが確保できると考えているのです。
リム寸法を一定とするならば、三角関数でクリアランスの変化を大体で算出できると思いますが
面倒くさいというか、机上の話より実際にモディファイした結果を見る方が説得力があります~
ということで、出来上がるまで少々お待ちください。

ここまできたら組み方を工夫すると、リヤホイールの左右のスポークテンションをより同じに近づけるんじゃ
ないかなぁ~
by hattorisports | 2015-12-04 21:00 | hattori LAB. 2015
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