軽量パーツメーカーである「ユニパー」の
軽量ホイールを紹介します。 ロードタイプ(30mmハイト-エアロリム)のアルミ・エアロ・フロントホイールを組み立てます。 ユニパーの製品はアルミのインゴッドを鍛造した後にCNCで作成された軽量ハブなのです~ 画像のサンプルはMTB用のフロントハブですが、鍛造成型した物とCNC後の状態であり このようにして強度を上げたアルミを切削するのですから、優れた軽量化が可能になりますが 手がかかるのでマスプロメーカーの様に市場に多くは供給できないのを知っておいてください。 詳しくは→こちらをご覧下さい まず、スポークを通す為ににハブを分解しなければなりません。 面倒な作業と思われますが、1gでも軽くしたいというところのリスクだと開発者は考えているのでしょう? 左右のエンドキャップを外します。専用工具が用意されていませんがスポークを加工すれば簡単に画像のようなリムーバーが作成できます。 指でつかんで引っ張っても取れませんが、コレを使うと結構簡単に外すことができます。 アクスルをプラハンマーで軽く叩くとシェル本体から抜けます。 手でシェルを持ったままアクスルを叩いても抜けますが、今回は自作の冶具を使って抜きました。 スポークは「Pillar社」製のエアロバテッドスポーク(ブラック)です。強度もあってCX-RAY並みの軽量スポークなのです~ 組み立てる前にスポークのネジ部分にスポークプレップ(緩み止め)を塗ります。 シェル本体にスポークを通してからアクスルを再び装着します~この時にベアリングをシェル本体に圧入します。 構造上、圧入具合でベアリングのガタを調整します、プロの経験が必要な作業になりますね。 ここでちゃんと調整しておけばエンドキャップを嵌めこんで、フレームに 入れクィックシャフトをきつく締め込んでもベアリングの回転がしぶくなる 事はありません。 メンテナンスでベアリングのガタ調整もこの作業で行えます。 スレッド付のロックナットで調整して欲しいと開発者に相談したことがありますが 1gでも軽くしたので答えは「NO!」でした・・・。 調整するのはひと時、でも重くなるのは一生だということです。 この作業も慣れればアクスル(エンドキャップ)をプラハンマーで叩いて圧入できますが、今回は自作の 冶具で行います(エンドキャップは外しています)~画像は分かり易い様にスポークを省略しています。 仮組みが済んで、縦ブレ、横ブレ、センター調整を施していきます~ スポークテンションは、スポークは強度が十分でして、あとはリム自体の強度になります。 テンションは「Pillar社」製の専用テンションメーターと換算表を組み合わせて 測定しなければなりません。他社のテンションメーターがあっても「Pillar社」対応換算表がないので 測定できないのです~「DT社」→「Pillar社」簡易型の換算表作りました~これで「DT社」のテンション メーターで測定しても、およそのスポークテンションは分かるはずです。(画像は「Pillar社」の換算表) フロントホイールを組み上げました。(ハブのカラーはレッドに変更) スポークテンションは95kgfくらいです。(Pillar社の換算表がニュートン表示ではなかった) これがMAX値だと思われますが、ここまで上げなくてよいでしょう。 アルミニップルを使用しているせいか、コレ以上は上げにくい(ニップルをまわしにくい) リムへのストレスが大きくなってきていてニップルを締め上げてもテンションは比例して 上がっていかないボーダーラインなのです。 あくまでも目安ですが80~90kgfがオススメです~でもこれはPillar社の換算表の結果なので 絶対値ではないことを心がけてください。 ユニパーは軽量パーツメーカーです~軽さというジャンルではコストパフォーマンスはかなり優れています。 フロントホイールのみで、わずか「616g」しかありません~アルミクリンチャー(30mmハイト)では最軽量? 踏み出しが軽く、すぅ~っと走り始めます~もちろん持っても軽い!(個体差により重量のバラつきはあります) その分、耐久性はクソ重たいホイールに比べたら劣ると思います~ あと100g重くしたら、向上しますがそれだと他と一緒になってしまうのです、意味がなくなってしまう。 路面状況がよろしくない道路を滅茶苦茶に走るにはオススメできません。 ホイールというモノは走る為に存在するんですが、「軽さ」を追及する上では犠牲になる部分が少々 発生してしまうものです?(長持ちさせるために、こまめなメンテナンスを心がけてください。) ヒルクライムの出る時に、軽量化の為にスペアチューブをもたない(軽量化)事を選択して、パンク時の リスクをかかえるよりよろしいのでは? パンクはひと時、軽さは一生・・・かな!? 今回、組み立てに役立った「テンションメーター」や「ニップルまわし」「スポークスケール」です。
by hattorisports
| 2015-10-21 21:00
| メンテナンス&組み立て
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